Confoundle · a reasoning trap

リードタイムバイアス

生存期間は、あなたが診断された日から数えられます。だから、病気を早く見つける検査は、その病気がいつあなたの命を奪うかを何ひとつ変えていなくても、自動的に生存期間を長く見せます。あなたはただ、人生のうち患者として過ごす時間が増えるだけです。だからこそ、亡くなる人の数はまったく同じままなのに、検診が5年生存率を劇的に押し上げることがあり得るのです。ごまかしの効かない数字は、診断された人のあいだでの生存期間ではなく、集団全体での死亡数です。

The rule

病気を早く見つけると、死を1日も先延ばしにしていなくても、診断から測った生存期間は引き伸ばされます。

What it looks like

検診を受けた患者は診断から5年生存します。受けていない患者は2年です。同じがんが、同じ速さで進み、同じ治療を受けています。一方の人は画像検査を受けて早くに見つかりました。もう一方は数年後、最初の症状が出てから医師にかかりました。生存期間は診断の日から数えます。生存は、ほとんどの場合この数え方をされています。
2人はまったく同じ日に亡くなりました。検診は何ひとつ先延ばしにしていません。診断を3年早めただけです。そのためこの人は、自分ががんだと知って過ごす年月が3年増えました。診断から数えると、それは3年長く生存したように読めます。2つの人生を同じカレンダーの上に並べれば、どちらもまったく同じ瞬間に終わります。

Why it works

生存の統計は、診断の日に時計を動かし始めます。その日は病気についての事実ではなく、誰かがいつ見に行ったかについての事実です。見に行く時期を早めれば、測定の後ろ側は何も変えないまま、前側に時間が足されます。早く診断された人は誰でも、5年の節目を越える回数が必ず増えます。測定のスタートを前倒しにしてもらったからです。同じ向きに働く効果が、ほかに2つあります。検診は、進行の速い病気よりも進行の遅い病気を、はるかに多く拾い上げます。進行の遅い病気ほど、見つけられるのを待ちながら長くそこに留まっているからです。しかも進行の遅い病気は、そもそも見通しが良いのです。さらに、十分に感度の高い検査は、放っておいても何の害もなかったはずの異常を見つけ出し、それが治ったがんとして数えられます。この3つはいずれも、誰ひとり救わないまま生存率を良く見せます。唯一誠実な検証は、集団全体を対象に、その半分を検診に招き、招いた日から全員の死亡を数えることです。この検証に合格した検診プログラムは実在します。だからこそ、この検証を求め続ける価値があるのです。

出典

Welch HG, Schwartz LM, Woloshin S. Are increasing 5-year survival rates evidence of success against cancer? JAMA. 2000;283(22):2975-2978.

See if it fools you

This page gives the answer away. The puzzle version shows you the same figures first and asks you to commit before the reveal.

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